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[161]シェムリアップの交通事情

先日カンボジアに行ってきました。他国の車事情などをぼちぼち書き進めていきますのでよろしくお願いします。
さて、カンボジアといえば世界遺産のアンコールワット。そしてそのアンコールワット訪問の拠点となるのがシェムリアップという町です。首都はプノンペンですが、国際空港があり海外からの観光客が訪れるシェムリアップはプノンペンより活気があるといえます。
カンボジアは右側通行です。クルマよりもバイクのほうが多く、バイクの流れの中をクルマが縫って走る、という感じです。バイクは水のようなものですからよけなくても大丈夫で、バイクのほうがよけてくれます。そもそも道路にセンターラインというものもないのですが、中央をはみ出して対向車線のバイクが来ても、それでもバイクのほうがよけるのです。
バイクと自転車などの接触事故は旅行中にも目撃するくらい多いですが、けんかはしていますがまもなく何事もなかったようにそれぞれの家路を急ぎます。
カンボジアは一年の半分が雨季で、その時期はトンレサップ湖が13倍にも湖面を広げます。その結果、道路も平原も水浸しになります。道路を作っても水没してしまうため、道路の整備がなかなか進まないのです。
郊外でも国道はアスファルトで舗装はされていますが、センターラインは無く、歩道も区分けされていません。しかし結構なスピードで走り、前に遅いクルマがいると追い越しを仕掛けます。その場合は必ずクラクションを鳴らし、追い越すよ、と合図します。カンボジアではクラクションをよく鳴らしますが、怒っているわけではなく、相手に合図を送るために使うのです。
シートベルトもしないし、信号や標識などの整備も遅れていますが、その割りに事故が無いのはお互いによく見ているからでしょう。日本などは信号や法律に従順ですが、その割りに相手を見ていないため、大きな事故が発生することがあり、カンボジアの交通事情から学ぶべきことは多いと思います。
2006.05.02

地球の歩き方編集室
ダイヤモンド社 (2005/11/12)

 

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