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[123]エンジンがかからない

クルマに乗り込んで、さぁエンジンをかけて出発!という時にエンジンがうんともすんともいわないと、とても慌ててしまいます。そんなときは慌てず騒がず状況を判断することが大事です。
エンジンがかからないというのはいろいろな原因が考えられますが、まず確認したいのがキーを差し込んで回したときに、セルモーターが回るかどうかです。セルモーターというのはバッテリーの電力でエンジンのクランクシャフトを回してエンジンの初期爆発を誘導する働きをする部品です。
【セルモーターが回らない】
キーを回してもセルモーターがうんともすんともいわないときには、まずシフトレバーの位置を確認します。AT(オートマ)の場合は暴走防止のため、「P」か「N」に入ってないとセルモーターは回らない仕掛けになっています。MT(マニュアル)の場合はクラッチを切っていないとセルモーターは回りません。
それでも回らないときはバッテリーを疑います。イグニッションキーを差し込んでオンにするとインパネの警告灯が点灯しますが、これが暗い、あるいは点灯しないときはバッテリーの寿命です。充電するか交換が必要です。セルモーターの回転が弱々しく遅いときもバッテリーの寿命といえます。
ここまでの異常ならば、バッテリーの交換、あるいは他車からブースターコードで電力を借りることで当座は回避できます。
バッテリーに問題がない時には、キーを回した瞬間に「カチン」と音がするかどうかを確認してください。このカチンという音はセルモーターを回す時に働くマグネットスイッチの音です。この音がしないときには、配線が外れているか、マグネットスイッチ以前の部品の故障と考えられます。
カチンと音がする場合は、マグネットスイッチ本体の故障かあるいはセルモーター本体の故障と考えられます。ここまで来ると、素人では修理は難しいので専門家に任せることになります。
【セルモーターは回るが・・】
セルモーターが回っても、エンジンの初爆がないと思えるときは、プラグ、プラグコードなどの点火系の異常か、タイミングベルト切れの怖れがあります。
初爆があるのに、回転が継続しない場合は、燃料切れ、あるいは異物混入、燃料ポンプ、燃料フィルターなどの燃料系統のトラブルが考えられます。
燃料系統に異常がない場合は、エンジン本体のコントロール系のトラブルが考えられます。ここまで来ると、やはりことは深刻といえます。
いずれにせよ、エンジンが回らないとクルマとして機能しません。いざとなって慌てるより普段の整備を怠らない心がけが必要です。
2003/03/21(原文)
2006/07/16(加筆修正)

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