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[115]ニッサン与太バナシ

前号でクルマのデザインについてニッサンをこき下ろしたところ、多くの苦情を頂きました。ニッサンを馬鹿にするなというご意見です。また、不快になるような話をメルマガで配信するな、とのご意見もありましたが、私はどこでもあるような話をするつもりはもとより無いので、不快に感じましたら与太バナシということでご容赦願いたいと思います。
以前よりメルマガを購読されている方はご存知かと思いますが、私はむしろニッサンファンであります。今まで多くのクルマに乗ってきましたが思い起こせばいいクルマだったと印象深いのはみんなニッサン車であったことに気がつきます。初代フェアレディZ、スカイラインジャパン、そして今乗っている初代プリメーラ2.0。このプリメーラは平成2年式のホントの初代でありメンテナンス費用はかなりかかりますが、錆びて朽ち果てるまで乗ってやろうと思うほど惚れこんでいます。
ちなみにどれくらいメンテ費用がかかるかというと年間20万円は下らない。同年式のプリメーラが中古車で15万円くらいで買えるのがなんともトホホでありますが、乗りつづけるというのはそれなりの覚悟がいるということだと思います。
さて、過去のニッサンの良いところを紹介しましょう。まずデザインで秀逸なのは初代ローレル(1970年)。http://wiki.livedoor.jp/r3mmp3/d/LAUREL
これは当時人気だったブルーバードのSSSというセダンがあったのですがその流れを行く直線的なスピード感溢れるデザインで人気を博しました。スーパーソニックラインなどといっていたと思います。
また、初代シーマもジャガーみたいといわれながらも日本的な優美なラインを持ち、シーマ現象を引き起こす原動力となりました(1988年)。ニッサンデザイナーの賜物です。http://wiki.livedoor.jp/r3mmp3/d/CIMA
2代目シーマも大きくなってしまいましたが、風格のあるデザインだと思います。3代目は・・・ちょっと?というデザインになってしまいましたけど。
ユニークなデザインで今でも人気のあるのが、レパードJフェリー(1992年)。http://www.isize.com/carsensor/s/nissan/leopard_j/
この頃のニッサンは尻下がりデザインを取り入れていましたが、人気がなくあまり売れませんでした。そのせいで中古車が少なく、今になってデザインのよさが認められ、中古車で人気が出てきています。品薄なため結構いい値段で売っていたりします。
その他、フェアレディZ、卵型パッケージのプリメーラ、アートフォースシルビアなど優れたデザインだと思います。但し皮肉なことに中古車で人気が出るのがニッサン車の特徴です。新型グロリアや新型シーマ、新型スカイラインもきっと中古車で人気が出ると思います。新車で買うにはちょっと高いかも?
なぜ中古車にならないと人気が出ないのか?それは、乗ってみないとそのよさがわからないということと、評価されるのに時間がかかるということだと思います。また、新車の場合、どうしてもホンダ、トヨタに見積り合せで敵わないということもあり、このあたりはニッサンの大きな課題でしょう。
ところでニッサンのGTRやニューZ、シーマ、スカイラインのスポーツ路線や高級路線に対しては私は大いに憂います。光岡自動車のような小さい会社ならまだしも、趣味性の高いクルマを売るだけではニッサンの大所帯は養え切れないのです。養うにはもっと大衆車を売らなければならない。安いクルマでも利益を出すクルマを作らなければならない。だから、ニューZなどに力を入れている場合ではないと警鐘を打ちました。今は昔と違います。古きよき時代の思い出に浸っている場合ではないのです。

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