レカロシート
私のクルマ（初代プリメーラ）もまもなく車検。平成２年車なので１３年目の老兵です。かなりあちこち傷んできていますので、車検費用も２０万円ほどかかり、バカになりません。中古車でも１５万円くらいで買えるので、買い換えたほうが安いくらいです。
それでも車検を取って長く乗ろうと思うのはそれだけ良くできたクルマだからです。プリメーラは欧州車をモデルにし、当時担当した設計エンジニアの思い入れが随所に見られる面白いクルマなのです。
なかでも特筆すべきはシートの良さです。とにかくホールドが抜群。なれない人はちょっとタイトな感じがすると思いますが、どんな運転をしても「背中がずれない」というのは気持ちがいいものです。
上手な運転の第一歩は正確なハンドリング。つまりステアリング操作ですが、このときに上体がふらふら、腰がぐらぐらしては正確なラインが読めません。またとっさの状況にもステアリングが正確に切れれば事故回避にもつながります。クルマを選ぶときにはまずシートに座ってみて腰と上体がきっちり決まるかどうかが重要なポイントとなるのです。
かといってプリメーラをずっと乗り続けることもいずれは不可能となります。新車に買い換えられればいいですが、私の場合程度のいい中古車があれば食指が動きます。しかし今どきの国産車はろくなシートがついていません。そんなときは中古車購入の予算に「レカロ」を加えてみましょう。
「レカロ」とはドイツのシートメーカーでもともとはポルシェのシートを専門に作っていた会社です。いまでは国にこだわらず世界の名車に搭載されているもっとも先進的な「シートメーカー」といって過言ではないでしょう。
最近では最初からレカロシートが標準装備されているホットなモデルもありますが、むしろ中古車にこそレカロシートはふさわしいと思います。ファミリーカーがこれだけでスポーツカーに変身するからです。レカロシートは自動車のシートメーカーとしてはトップブランドです。似たような安物もありますが、ここはやはり「レカロ」にこだわりたい。
シート本体はコンフォートタイプで定価で１１万円弱なので、ショップで買えばもう少し安く買えます。また後付の場合はシート用のレールを買わなければなりません。これが車種によって種類がありますが、これも２万円くらいします。プラス工賃が入りますので、予算的にはあわせて１５万円も見ておけばいいでしょう。下手すると中古車本体より高い買い物になる場合もありますが、絶対気分がいいのでオススメします。
レカロシートは４点式ベルト装着可能な本格バケットシートもありますが、通常使用する場合はコンフォートタイプでいいと思います。もちろんスポーツ志向の方は本格シートにチャレンジしてみるのもいいでしょう。
なお、レカロシートにするにはまず自分のクルマに合ったレールがあるかどうかですが、ほとんどの車種に合うレールを揃えているのがうれしい。レカロ純正ベースフレームは国産車種・輸入車、約１５００車種をランナップしています。やる気がありますねぇ。