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フェアレディZ432

NISSAN Fairlady Z432
Ffairlady ZL


1973年撮影(向かって左が私、当時19歳。)
(神奈川県川崎市高津区にある民間自動車修理工場主催のファミリーラリーに出場したフェアレディZ-L)

このZ-Lはニッサンマチックとしてテレビでもコマーシャルしていたオートマチックを搭載したモデル。レスポンスのよさがウリのオートマでした。今でこそオートマが主流ですが当時は オートマ=オジサン用としてかなりバカにされたものです。

●フェアレディZ432

ポルシェ911カレラと闘うために登場したのがフェアレディZだ。1969年10月にデビューしたZ、特に最強のモデルZ432はスカイラインのGTRと同じS20エンジンを搭載したホットなモデル。更にモータースポーツ用のモデル432Rは、ラジオやヒーターをはずし、アクリルガラスを採用、ボンネットもFRPにするなど徹底した軽量化し、燃料タンクは100リットルのものを装備している。

ZはフルオープンのSRの後継車だが、そのコンセプトは全く違う車といっていい。ロングノーズにショートデッキを組合わせたスタイリングは、その後「世界のZ」と言わしめるにふさわしい秀逸なデザインだ。同時期のトヨタ2000GTも美しいクルマだったが、今見てみると、このZのほうが厭味の無いスッキリしたデザインといえるのではないか。

北米で大ヒットしたZはその後より大きなエンジンを載せ、最終的には2600ccのエンジンまで載せるようになる。日本では240Zが発売されたが1973年には生産中止されている。ZGノーズとオーバーフェンダーを装備した240ZGは日本だけのモデルでかつ販売時期が短かっただけに希少価値となっている。

Zは半回転もすれば事足りてしまう超クイックなラックアンドピニオンのステアリングと、四輪独立懸架のストラットサスにより本格的なスポーツカーの醍醐味を味合わせてくれる貴重なクルマだった。エンジンは扱いにくく、お世辞にも誉められたものではないが、それでもスポーツカーに恥じないパフォーマンスは提供してくれる。

タイヤはスポーツカーなのにノーマルタイヤはなんとバイアスのタイヤ。オプションでついてくるタイヤだって扁平率82%の175HR14というサイズ。ところがこのタイヤがベストマッチングで、どんなにコーナーを攻めても全く鳴かない。当時流行り始めたワイドタイヤも装着してみたが、バランスが悪く、すぐにノーマルに戻してしまった。

私も色々なクルマに乗ったが、このZは私にとって忘れ得ぬクルマである。今の愛車はプリメーラだが、このクルマZに通じるものがある。作りは雑で、色々故障も多いけどそんなところを全部含めて好きになってしまう魅力が日産車にはある。

ZやスカイラインGTRの火を消さぬよう、ゴーン氏に要望そして期待したい。
 

Fairlady432R
シリーズ1のトップモデル432R。モータースポーツ用に432を更に軽量化し、燃料タンクを100Lに増強したモデル。


Fairlady240ZG
1971年に登場した240ZG。ただでさえ長いノーズを更に延ばし、オーバーフェンダーを装備。最高出力では432には及ばないものの、太くなったトルクで運転しやすさがアップ。オートマ車も登場。

Fairlady Z432
SPEC:
全長4115x全幅1630x全高1290mm
ホイールベース2305mm
車重1040kg
定員2名
駆動方式FR
エンジン:直列6気筒DOHC4バルブ3キャブ
最高出力160ps/18.0kg.m
サスペンション前後ストラット
ブレーキF:ディスク/R:ドラム
タイヤ:175HR14(オプション)
車両本体価格160万円

Profile:
1969年10月デビュー。

フェアレディSRの後継車として登場。これまでのオープン2シーター(実は3人乗)から流麗なクローズドボディのクーペとして登場。価格面でもリーズナブル。

クラウンが120万円。このフェアレディZは114万円で買えた。

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