皇太子殿下・同妃殿下のお子さまご誕生のニュースは、株価にそれほど影響を与えるものではなかったようだ。株価への影響と言う面から見ると、むしろご懐妊のニュースが流れたときの方がインパクトがあったのではないかと思うが、何はともあれ無事に出産され、母子ともにお元気の様子、たいへんおめでたい。
私は一度、「雅子様役」をしたことがある。といっても大したことではないのだが、「皇室という仕事も楽じゃないな」と感じた。数年前、とある行事にご夫妻が出席されるため、私の住む県へおいでになることになり、たまたまお二人をお迎えする準備に関わった時のことである。
お二人をお迎えするにあたっては、これでもかというくらい入念な準備をする。わずか1,2泊のご滞在のために費やされる時間とエネルギーは、かなりのものだ。
ある日、「到着されてからの動きを本番どおりにリハーサルする」ことになり、皇太子殿下役と妃殿下役をたてることになった。「殿下」と大書したゼッケンを貼り付けた51歳の上司と、私がお二人の役をすることになった。「恥ずかしいなぁ」と言いながらも前と後ろに素直にゼッケンをつける上司に敬服しつつ、私はゼッケンをつけるのを勘弁してもらったが、それでもゼッケンをつけた上司と常にセットになって動くわけだから、恥ずかしさがそれほど緩和されたわけではない。その二人を関係者二、三十人が取り囲みながらあっちへぞろぞろ、こっちへぞろぞろ。事情を知らない人から見たら、まったく奇怪な集団に見えたと思う。
新幹線で到着されるところ、新幹線を降りてお出迎えを受けるところ(駅長その他偉い人が数人待ちかまえてご挨拶をする)、車に乗り込むところ、車列を組んで決められた道順で1秒の狂いもなく決められた速度で走るところ、などなど、単なる代役とはいえ、警備の人やら通行人やらに見つめられ、私はえらく緊張した。激しい動きをしているわけではないのに、「見られている」と思うと、歩くだけ、階段を上るだけでもどっと疲れる。ほんとに疲れる。
車で公道を走り抜ける時には、白バイに先導されるものものしい車列を見て、一体何事かと沿道のあちこちに見物人が固まっていた。間違えて私に向かって手を振る人まで現れる始末。車での移動中でもこんなに見られているのか!!と思うとまったく気が抜けず、緊張して背筋を伸ばして後部座席に座っていたものの、いつの間にか私はがっくりうなだれて眠り込んでしまった。ご夫妻も、車の移動中くらい寝たいだろうな・・・でも寝てないんだろうな・・・と思いながら。
皇族の公務というのも、はたから見ている以上に重労働だと思う。まして雅子様は、結婚前とまったく違う環境に身を置かれたわけで、そのご苦労はきっと想像以上のものだったに違いない。改めて、新しいご家族の誕生をお祝いしたい。
■■口座状況■■
◎保有株
(銘柄・保有株数・平均取得単価・直近の終値)
全日空・2000株・452円・330円(←上昇気味なので嬉しい)
◎余剰資金
664,292円
◎一週間の損益
なし
2001.12.10
◆CANE