「株式投資にのめりこむ女性たち」というのを特集したテレビ番組が放映されたらしい。私は残念ながらそんな番組があったことすら知らなかった。新聞の株式欄のコラムに、「こういう番組があった云々」と書いてあり、それを読んで初めて知った。
番組の内容は、「熱心に株の研究をし売買を行う一方で、お守りのような高価な置物を買ったり、占い師に相談を持ちかけたりする女性の姿」をレポートしたものだったようだ。
新聞には、そんな行動に走る女性たちを「経済情勢や企業業績に基づく予測とはかけ離れて動くことも多い株価を見慣れているうちに、運やツキといった合理的ではない要素に頼る気持ちが膨らんだのかもしれない」とコメントしてあった。
このテレビに出てきた女性たちはきっと、ものすごく株にのめり込み、一生懸命研究しているんだと思う。一生懸命色んなデータや分析方法を研究し、それに基づいて取引をする。でも、データや法則は万能ではない。いつも喜ばしい結果に終わるわけではない。一つ注文を出すのにかけた時間とエネルギーが大きければ大きいほど、報われない結果に終わったときの喪失感もひとしおなのだろう。
そうこうして合理的な要素(と思われるデータや分析方法)に裏切られているうち、「合理的ではない要素に頼る気持ち」が芽生えてどんどん育っていってしまうのではないだろうか。巷にあふれる経済予測や企業業績のデータをほとんどみないで、非合理極まりない自分のカンと惰性だけに頼って取引している私も、似たようなものかもしれない。
もっとも私が自分のカン頼みに行き着いたのは、業績研究などの努力が欺かれ続けた結果、というわけではなく、単に一番努力を必要とせず楽だったから。それと、勝っても負けても自分のせいなので一番自分が納得できるものだったからである。
ところで、置物であれ占い師であれ自分の怪しいカンであれ、それで自分が納得して心の平穏が得られるなら、何を買おうと誰に頼ろうとその人の自由である。私は実際に番組を見ていないので、番組でこうした女性たちがどういうトーンで扱われたのかわからないのだが、なんで「女性」だけ取り上げているのか疑問だ。きっと男性でもいろんな「合理的でない要素」に頼っている人はいると思うのだけれど。
■■口座状況■■
◎保有株
(銘柄コード・銘柄・保有株数・平均取得単価・直近の終値)
9202全日空・3000株・406円・306円
5401新日鐵・2000株・187円・171円
◎今週の損益
なし
◎余剰資金
58,003円
2002.08.19
◆CANE