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第120回■■株をやる目的

人はなぜ、株の売買をするのだろう。

「資産形成のため」「飲み代稼ぎ」「年金の足しにしたい」「家を買いたい」「儲けはどうでもいい。企業に惚れ込んでいるのでどうしても出資したい」などなど、その理由は千差万別に違いない。

ま、「企業に惚れ込んで」という人は別として、ほとんどの方の目的は、突き詰めると「お金を儲けたい」という7文字に集約されるのではないだろうか?私も、もちろんその一人だ。

しかし、「儲ける」と一言でいっても、これまた幅がある。1回で数千万円が転がり込んでくれば、誰でも「儲かった」と思うだろう。では、10万円ならどうか。私にしてみたらものすごい「儲け」。1万円だったら?5千円、3千円ではどうだろうか。

3年ちょっと(に過ぎませんが)株をやってみて私が感じるのは、「1回3千円の利益を「大儲け」と思えるか否か」で、「株」というハードルの高さが随分変わるだろうなということである。特に、株にちょっと興味を抱きながらも、「危ないんじゃないか」という思いを拭いきれない、3年半前の私のような人に。

株を始める前、私は「株というものは、1回10万くらい儲けるのが普通」と何の疑問もなく信じていた。1回3千円、という稼ぎ方があるとは夢にも思っていなかった。しかし、結局ずっとやっているのはいわゆる「薄利多売買」、小さな儲けを積み重ねていく方法である。

株をする目的別に、私の方法が合うか合わないかを考えてみると「今週中に100万円の借金を全額返済したいから」とか「来年中に家を建てたいから。ちなみに貯金はゼロ」という目的を解決する手段としては、残念ながら多分ダメ。

では、「銀行に預けておいても仕方ないし、ちょっとは利息らしいものを稼ぎたい」という、株に対する期待が非常に低い場合。この方たちの期待に応える自信は、ある。普通預金の金利が0.002%だとか0.001%だとかいう銀行に預けておくよりは、圧倒的にいい結果をもたらせるはず。

「月に一回くらいはちょっと贅沢なランチしたい」「二ヶ月に一回くらいはコンサートに行きたい」という、月5千円~1万円くらいの副収入を目指す方。初期投資できる額にもよるが、この方々にも、9割くらいの確率で期待に応えられるのではないだろうか。

では、一気に額がとんで「株で暮らしたいから」、つまり月々20万円くらい「生活費」としてコンスタントな収入を得たい、という目的の場合。これは、メルマガのタイトルになっていることからもわかるように私自身の目的でもあり、願望でもあるのだが、100%完璧に目的を達成できる状態には至っていない。しかし、考え方としては「1回3千円の儲け」の積み重ねでいけるのではないか、と睨んでいる。

2003.12.01

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