医師の言葉や態度に対し、患者が異常に心配してその心理的反応によって起こる症状を指した。最近ではそれに含め、ずさんな医療行為が原因で引き起こされる病気も指すようになった。
麻酔事故で植物人間になった例や、整腸剤キノホルムの投与で発生したスモン、妊婦への鎮静剤投与で奇形児出産が続いたサリドマイド被害、血友病患者が血液製剤で感染した薬害エイズなどが代表的なケースだが、最近、相次いでいる院内感染も医原病といえる。
患者を生かすも殺すも医者次第。重病人に100回「たいしたことないですよ」と嘘をつけばほんとに直ってしまう例もあるという。逆に軽傷患者に心無い言葉を投げかけたために死に追いやった例もある。
医者ばかりを責めることもできない。患者や親族に十分に説明し了解を得たのに術後の経過が悪く死亡してしまった場合に殺人罪に問われる例もあるなど、安心して医療に専念できない背景も無視できない。
医に関しては脳死の問題や安楽死の問題も含め慎重に検討されなければならない。時間はたっぷりある。