犯行から一定期間が経過すると、検察官が裁判所に犯罪事実の審判を請求することができなくなります。これを時効といいます。民事における取得時効と消滅時効、刑事における公訴時効とがあります。
時効の期間は刑の重さに応じて異なり
・殺人罪など死刑にあたる罪は15年
・無期懲役・禁固の罪は10年
・10年以上の懲役・禁固の場合は7年となっています。
ただし容疑者が国外に逃亡、滞在している期間、時効は停止されます。
時効寸前に解決した事件には、1990年11月(時効40日前)に容疑者が逮捕された岡山市の川鉄専務夫人強盗殺人事件(1975年)や、1997年6月(時効9か月前)に容疑者が捕まった佐賀市内の農協強盗事件(1988年)、1982年に松山市で起きたホステス殺害事件の容疑者が1997年に逮捕された事件(時効21日前)など。
一方、未解決のまま時効を迎えた大きな事件には、三億円事件(1968年)や、グリコ・森永事件(1984年)などがあります。
–2010年4月追記–
2010年4月、人を死亡させた罪の公訴時効を見直す改正刑事訴訟法が成立。殺人など12の罪の時効が撤廃されました。