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[111a]ちんどんや

日本の代表的ストリートパフォーマンスといえば「ちんどん屋」。ハイテクな メディア宣伝が多いなかで、レトロな感覚がかえって新鮮、最近注目を集めて いる。

ちんどん屋の歴史は江戸時代までさかのぼる。元祖ちんどん屋が現れたのは江 戸時代末期。飴勝という江戸から来た飴売りが、大阪の街中で拍子木と鈴を鳴 らして飴を売り歩いたのが最初だといわれる。

街を宣伝して練り歩くという独特のスタイルで柏木を叩き「とーざい、とーざ い」という口上で飴を売った「東西屋」。そして関東では「広目屋」といわれ るものが有名。昭和になると無声映画がトーキーになり、職を失った楽隊の転 職先としてもてはやされ、ちんどん屋は昭和30年ごろには全盛期を迎える。

昭和30年から40年にかけては商店街の売り出しや年末には必ずちんどん屋が登 場する。厚い化粧にクラリネットやアルトサックスの生の音が哀愁を奏でる。 私も子供の頃よく追いかけたものだ。ビラをもらって大喜び!

ちんどん屋の主役は「ちんどん」と呼ばれる組太鼓だ。 ちんどんは平太鼓・ 締め太鼓・鉦(かね)の3つを組み合わせた、いわば日本のドラムセット。こ れは奏者のオリジナルで自分で組立てて作るもの。太鼓屋でも特注品となる。 伝統ともいえる日本の大道芸「ちんどん屋」を廃れさせちゃいけねえ。

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