借金で首が回らなくなりついに自己破産する人があとをたたないらしい。自己破産はそれまでの借金を返さなくてもいいシステムだが、本当に返さなくて良いのだろうか？
自己破産を申請すると、裁判所は、その債権調査や配当率決定、配当実施などを終えた後、なぜ借金ができのたか、破産手続きに協力したか、手続き中にうそをついていないかを審査する。その上で破産者に「免責」の決定をすれば、それまでの借金は帳消しになる。それ以前に財産があれば破産手続きで返済に充てなければならない。
問題は借金ができた理由。失業や生活困難の原因となる理由が病気などであれば、免責が認められる。ギャンブルや遊興費のためであったり、人をだまして借りたりした場合は免責されず、借金は丸々残る。債務の免責は「誠実な債務者」が再スタートを切るために設けられた制度なので、その場合、貸した方はあきらめるしかない。裁判所の決定だからこればっかりはしょうがない。