ぎっくり腰は痛い。しかも直す特効薬はない。ぐぎっときたら3日間は安静にしていなければならない。ここぞとばかりゆっくり休んでしまおう。体がそれを要求してい るのだから。
ぎっくり腰は地方によっては「きやり」ともいい、病名としては「椎間板ヘルニア」という。ちょうど腰あたりの腰骨の間にあるクッション役の椎間板が飛び出してしまい、神経に障るため激痛が走るものだ。
椎間板ヘルニアは人類が立って歩くようになってから抱えている病気で、成人の場合95%の人が大なり小なりすでにヘルニアを持っている。痛くないのは神経に触れてないから。ヘルニアがひどくなれば神経に触るようになり、激痛が走るようになる。整形外科入院するほとんどがこの椎間板ヘルニアによるもの。ヘルニアの位置も決まっていて、飛び出す椎間板も決まっているのだ。だから珍しくもなんともともない病気といえる。
治療は入院し、牽引して治療するか、手術を行う。注射をするだけでケロッと直って帰る患者もいるという。入院して手術するとなると大変だ。手術しても痛みは取れるが完治はしない。ぎっくり腰は一生付き合っていかなければならない病気といえる。ぎっくり腰はもともと老人病だが最近は若い人に増えているという。生活環境が生ぬるくなってきた証拠だ。気を引き締め体を動かそう>現代人
ぎっくり腰を防ぐには日ごろの運動しかない。腰に負担をかけないように体重を増やさないことも大事。腰に負担をかけるような動きも禁物。重いものを持つときは膝を柔軟に使おう。
腰椎は普段体重を支えているわけだが、それを助けるのが背筋と腹筋。特に腹筋が衰えてくると、腰椎に直接負担がかかるようになる。毎日腹筋運動をする。そしてかがむ時やモノを持つときは腹筋に力を入れる。これだけで十分ぎっくり腰は防げる。お試しあれ。
[2006.10.02追記]
最近では牽引は行わないようです。