ランドリーとは洗濯屋さんのことをいう。ドライクリーニングが水を使わないのに対し、水を使うのをランドリーということもあるようだが、正確には洗濯する人という意味。この洗濯屋さんは汚れによって、ドライと水洗いを使い分ける。
ドライクリーニングは油性の有機溶剤を使うので、油汚れに強い。型崩れしにくく乾きも早いので大量にすばやく仕上げることができ能率的だ。ディスカウントなクリーニング屋が登場するのはこのドライクリーニングのおかげ。
これに対し、水洗いのクリーニングは、家で洗濯機で洗うように水で洗う。水で洗うから水溶性の汚れや汗に強い。また型崩れしやすいのでトラブルの元となりやすく、クリーニング店自体敬遠されやすい。しかし、さっぱりと洗い上げる爽快感が受けて最近では水洗いクリーニングが増えているという。
オンワード樫山を始めとするアパレルメーカーが水洗い対応型スーツのを開発しているのも、加速する人気の原因となっている。背広を水洗いするというのも勇気のいることだと思うが実際に技術を要する仕事で、手間もドライクリーニングの2倍から3倍かかるという。当然価格もドライの2倍強となる。
環境問題への関心が高まり、発がん性などが指摘される有機溶剤に対する風当たりも強まっておりこれから益々水洗いクリーニングは増えていく傾向だ。とにかくさっぱりするのがいい。
最近では洗濯機や洗剤の改良で、家庭でも簡単におしゃれ着洗いができるようになってきた。またコインランドリーの進出で既存のクリーニング店の存在は徐々に脅かされている。ここは一つ、洗濯屋の面目をかけて職人技で勝負していただきたいと思うのであります。
(次回は[179]コインランドリーの話)