児童虐待防止法が今年5月に成立した。この児童虐待防止法は親子の間に介入した法律である。つまり親は子供を虐待してはならぬ、といっているのだ。本来親というものは子供を育てるように出来ている。しかしどこかが狂ってきて、親は何らかのきっかけで自らの子供を虐待してしまうのだ。そしてこの手の事件は急増している。
児童相談所が扱った児童虐待の相談は、1998年度には6932件にものぼる。これは1990年のなんと6倍にもあたる。これまでの児童福祉法でも児童を虐待した場合、都道府県が福祉施設に子供を保護することなどを定めているが、今回の法令はそれを強化したもの。具体的には学校の職員や児童相談所の職員が児童の自宅に立ち入り、必要あれば警察に援助できる旨を盛り込んだ。
この法律は虐待を4つに定義している。
1)身体的な暴行
2)わいせつな行為
3)食事を与えなかったり長時間の放置
4)心理的に傷つける言動
そして「何人(なにびと)も児童に対し、虐待をしてはならない」と締めている。
児童を虐待してしまった場合でも、親は我に帰り児童相談所に自ら赴く場合はいいが、大体の場合親は児童虐待を隠したがる。そして発覚した時は手遅れになったりする。今回の法律は関係職員に大幅に権限を与えたようだが、虐待を発見するのは周囲の協力無くしては考えられない。近所で怒鳴り声、物が壊れる音、子供の泣き声が聞こえたら、見てみぬふりをせず警察に通報するくらいの勇気が必要であろう。
世の中夢が無くなって、親は生活に疲れ、子供は将来に興味がなくなっているという。法律は今まででは考えられなかったことまで規制せざるを得なくなってきた。やはりこれは人類の終焉が近いということかな?そんなことはないと思いたいけどね。