宝石に付きものなのがニセモノです。宝石の鑑別には熟練の技術が必要ですがうっかりするとプロでも間違えたりします。宝石の鑑別については、色彩、硬度、光学的特性、比重、化学的成分などに十分熟知して経験と観察眼を養わないと正しい鑑別は出来ません。
さて水晶ですが、結構本物が出回っています。自然にできた傷や内包物のあるものはほとんど本物です。完全に球体で傷も無く、綺麗なのは偽者の可能性が高いです。また内包物といっても気泡があるのはガラスです。
もっともガラスといっても種類があり、普通のガラス、アルカリ・ガラス、光学ガラス、水晶と成分が同じ石英ガラス等があって話はややこしくなります。一番確実な方法は、屈折性を見る方法でしょう。水晶は複屈折性だからです。対するガラスは単屈折性です。
紙に細い線で十字を書き、その上に水晶を置きます。水晶を静かに回していき、ある定点で十字の線が二重に見えたら本物です。二重に見えないときは残念ながらガラスです。
ブラックライトを当ててみる方法もあります。これは蛍光性で調べる方法。暗いところでブラックライトをあて、蛍光が出ればガラスです。水晶は蛍光性はありません。ただしこれは完璧な方法ではなく、石英ガラスでできたものは蛍光を発しません。
ところで、水晶ですが直径10cm天然ものは相当高価です。一億円位するかもしれません。天然水晶で大きいものは産地ブラジルでもなかなか採れないと思います。