平成12年12月12日に全線開業した大江戸線に遅ればせながら乗ってきました。大江戸線は練馬区の光ケ丘から新宿都庁を経由し都内を一周してまた都庁に戻ってくる丁度6の字を描くように走っています。
光ケ丘といえばその昔グランドハイツといって、朝霞基地に駐留する米軍の家族が住んでいた町で、日本なのにアメリカみたいな風情の町でした。朝霞基地が返還になってその跡地として大規模な団地「光ケ丘」が誕生したのです。しかし、都内への乗り入れは東武東上線や西武池袋線に頼らなければならず、乗換えがあったりしてちょっと不便でした。今回の大江戸線の開通は直接都内への乗り入れができるということで画期的なものといえます。
大江戸線は地下鉄という公共の移動手段として今までとは違った新しい面を持っており、そのコンセプトは時代を反映したものです。まず、車両が小さい。噂には聞いていましたが、ホント小さいです。しかしこれでも客席部分はなるべく大きくとっているそうで、特筆すべきは客室に比較したトンネルの狭さです。極力省エネを追求した結果最小のスペースで最大の効果をあげるようになっているとのこと。
環境にもやさしく、車両を走らせる方式はリニアモーターの原理を使っています。リニアモーターといっても山梨実験線で走っている浮上式ではありません。大江戸線に使われているリニアモーターは車輪式で、推進力をリニアモーターで得ているのです。その結果走行中やコーナーでの安定性が増し、静粛性にも一役買っているとのことですが、特に静かだとは感じませんでした。
先日営団線に乗ったときは女性の車掌がいて驚きましたが、大江戸線はワンマンを徹底しています。すべて運転室で操作できるし監視もできる。驚いたのは、今までいた駅とこれから到着する駅のホームの両方から、車両を監視する映像が運転席で確認できることです。これはホームにとりつけたカメラからの映像を光通信で飛ばすらしい。
駅の場所も考えられていて名所見どころがあってなかなか楽しい。また乗り換えに余り時間がかからない様に工夫されています。雨に濡れないとはいえ、駅名にだまされて多いに歩かせられることもないようです。
両国や御徒町、門前仲町や勝どき、麻布十番など都内の風情を満喫できる大江戸線で1日のんびり小旅行も悪くないですね。
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