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[423]ケーブルテレビ

皆さんはテレビを買ってきて、それを見るときにアンテナを繋ぎますよね。テレビはアンテナを繋がないとザーザー言うだけで見ることができません。アンテナは地上波といわれる放送電波を受信し、その電波を増幅してテレビの画面で番組が見られるようになっているのです。

地上波は、山などの地形に影響されやすく、山奥の山村などでは電波が届かずテレビ放送を見ることができません。日本国内で情報の伝達が遅れるというのは好ましくないという理由で、微弱な電波を増幅して、それを電波ではなく電線を通して各戸に配信するのがケーブルテレビです。電線を使うので有線放送とも言います。

ケーブルテレビは有料ですからよほどのメリットが無いと利用されません。当初はローカルな独自の番組を放送していましたが、有料にふさわしい番組とはいえません。そういうわけで、本当に電波障害で困っている地域のみで発達してきたのがケーブルテレビです。

日本で最初にケーブルテレビがひかれたのは1955年、群馬県の伊香保温泉で日本初の有線テレビ施設が設置されたのが始まりです。1963年には建築基準の改定で31m制限撤廃されたことにより、高層建造物によるテレビ電波障害が多発するようになりました。その対策としてケーブルテレビが活躍することにとなりました。

そして、今インターネットでケーブルテレビが熱い視線を受けています。いわゆるブロードバンドの担い手として、既にあるケーブルを利用し高速接続が可能になりました。テレビは要らないけど高速ネット接続は魅力だ、ということで加入が殺到しているといいます。

ちなみにケーブルテレビは通信速度が512~1Mbpsで約5,000円。対抗馬のデジタル加入者線(ADSL)が1.5Mbpsで4,600円 。総合デジタル通信網(ISDN)が64kbpsで3,600円ということですので、ケーブルテレビはかなり魅力的な数字が出ています。電波障害がある地域ではテレビも鮮明に見られるというメリットもあります。

しかし、将来的には従前の設備を流用したケーブルテレビは消えてなくなる運命にあります。理由は今後主流となるとされるBSデジタル放送の再放送が今の設備ではコストがかかりすぎるということです。今後の主流は政府でも推進している光ファイバーによる通信です。これは現在では速いとされるケーブルテレビ1Mに対して100Mの容量があります。

光ファイバーで一足先に名乗りをあげているのが、有線ブロードネットワーク、そしてNTTです。どこが一番メリットがあり、また自分の地域に引かれるか目が離せません。マイラインで迷っている場合ではないのです、イヤホント。

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