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[516]体育の日

確かに東京オリンピックを契機に日本は大きく成長したと思います。とにかく道路がたくさん出来、整備されました。時を同じくして、名神高速道路、東名高速道路、首都高速道路、羽田モノレール、東京タワーなど、高度成長を象徴する出来事が多いです。学校は木造から鉄筋コンクリート建てで増築され、それだけ子供の人口も増加していました。

私の通っていた学校も各教室にテレビが導入され、オリンピックが始まると授業はテレビでオリンピック鑑賞です。公立の学校でそれだけの予算が出ていたということでしょうね。

さて10月8日は体育の日です。2000年から毎年10月10日が体育の日だったのが第二月曜日に変わりました。そもそも10月10日は東京オリンピックが開幕した日を記念したものです。ですから、それを第二月曜と片付けてしまうのはちょっと違うような気がします。土日にあわせて月曜を休日にすれば連休になるという配慮はわかりますが、たとえば結婚記念日や誕生日がその月の第二月曜日とはならないですよね。東京オリンピックを実際に体験したものにとっては違和感この上ないです。何しろ金メダルを16個もとった記念すべきオリンピックなのですから。

東京オリンピックといえば、マラソン。エチオピアの「裸足のアベベ(東京五輪では実際には靴をはいていた)」が圧勝し、英国のヒートリーに直前で抜かれてしまったものの第三位という栄誉に輝いたのは円谷幸吉選手。下馬評では君原健二選手が有力でしたが、予想を反した円谷選手の活躍。日本中が沸きました。

しかし、その後の重圧に耐えられず、円谷は自殺。その意思を継いで一旦は引退した君原健二は再度走ることを決意したというエピソードは有名な話です。一方アベベも事故で半身不随になり、パラリンピックに出て復活したのは感動的でしたが、数年後41歳の若さで病死。

東京オリンピックは1964年ですからもう37年も経っていますが、その後様々なドラマを生んでいるのです。さわやかな笑顔で圧勝する高橋尚子選手が「今」とすれば、東京オリンピックは「昔」。妙にイメージが重なります。

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