サイトアイコン 常識ぽてち

[525]ミミズ

ミミズは「大地の腸」と呼ばれ、腐敗物から土を作り出す名人で、今の肥沃な土はミミズが44億年の歳月をかけて作ったとされるくらい有益な小動物です。しかしその実態となると意外と研究されておらず、まだまだ未知な部分が多いようです。

日本でよく見られるのは大きなフトミミズや釣りに使われるシマミミズです。フトミミズは長さが30cmくらいのもありドバミミズという俗称もあるようです。もっと大きなものはジュズイミミズでこれなどは60cmの達するものもあるとか。さらに世界に目を向ければ、さすがというかなんと長さが6mもあるミミズもいるそうです。

近年このミミズ君の力を借りて、生ごみを減らそうとする動きが活発です。ミミズは生ごみを食べてフンを出しますが、このフンが優れものなのです。

ミミズのフンは、通常の土壌に比べ、チッソ約5倍、リン約7倍、マグネシウム約3倍、カリ約11倍、カルシウム約1.5倍も多く含むといわれます。しかし何より、ミミズのフンには、その形状に優れた秘密があります。ミミズのフンは顆粒状で、乾いていても濡れていても、ふかふかと弾力のある状態を保つことができます。空気と適度な水分を保ち、粒と粒のすき間が根の伸び進む道を確保するわけです。

またミミズの体内には、食べたもののpHを中和する働きがあり、フンが中性なのはもちろんのこと、作物収穫後もpHバランスを崩さないので、連作が可能になります。しかも、ミミズのフンは全く無臭で、生ゴミの臭いも吸収してしまいます。まさにスーパーミミズ君とはこのことです。

《ミミズに関する噂》

【ハンバーガーに使われた】
かなり昔からある都市伝説つまりデマですが、ミミズは砂嚢と呼ばれる砂袋を持っていてそのままでは食用に向きません。それを仮に取るとしても相当な手間がかかります。つまりコスト的にあわない。しかし、良質な蛋白源としての食用ミミズは将来的にはアリだと思います。

【ミミズ養殖で儲けよう】
どうも悪徳商法だったらしい。ただしミミズの養殖自体は産業としてあります。

【ミミズにおしっこをかけると腫れる】これもウソです。異論の有る方、腫れた経験のある人は「たまごや」まで。

【関連記事】
[723]有機農法

モバイルバージョンを終了