だいぶ前ですが埼玉県東松山署の留置場に拘留中であった男女の婚姻の手助けをしたとして、担当警察官が懲戒処分になった事件がありました。また同留置場では被留置者にタバコを与えて吸わせたことも問題になったとのこと。なんでもこの男は暴力団関係者であり、よく暴れるので担当官も困っていており、なだめすかすあまり、このような待遇をしてしまったのではないかと思われます。
こういった警察の不祥事はもはや驚くことではありません。つまり彼らも同じ人間ということです。問題とされるのはその警察の運営そのものです。この事件は、規則がありそれに違反するのはまずいけれど、婚姻も喫煙も基本的人権として守られるべき事柄であり、そう目くじら立てることでもないような気がします。まぁ、規則に鈍感になってしまったことに対する諌めなんでしょうけれど。
さて、留置場というのは我が国ではほとんどの警察署に設置されており、その数は全国で1300以上とか。その留置場には一日平均約7,500人の被逮捕者、被留置者等が収容されています。これからお酒を飲む機会も多くなる季節、ぐでんぐでんによっぱらって道路で寝てしまったような泥酔者もここでお世話になるわけです。
留置場では被留置者の人権が守られるよう十分な注意を払っています。鍵のかかる独房は並列に並べられ、独房同士が見えないようになっています。また監視する警察官にも直接中が見えないように独房の下半分には目隠しがされています。トイレももちろん個室になっており、外からは見えません。刑務所と違って留置場はあくまでも保護が目的ですから犯罪者扱いにしてはまずいわけです。
しかしながら、留置場によってはともすると犯罪者扱いにするなど人権が問題となっており、その汚名を晴らすために警察及び関係省庁は被留置者の取扱いに十分注意しているという事実をアピールし、理解を求めるよう努力しています。
毎年留置人口は増える一方で留置場が足りない状況。特に外国人の留置が激増しているとか。そこで東京都の石原知事は留置場を民営化し、留置場を増やす方向で検討し、物議をかもしていますが、外国人嫌いの石原さんらしいですね。