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[621]カナリア

鳴き声のきれいな鳥といったらカナリアですね。カナリアは、スペインの船がカナリア諸島に漂流した際、その島にいた野鳥を船員がヨーロッパに持ち帰って飼育されたのが始まりとされています。

その後ドイツに渡ったカナリアはローラーカナリアとして鳴き声のきれいな品種へと改良されてきました。イギリスに渡ったものは、様々な野鳥と交配させ、姿かたちを楽しむものへ改良されました。声のカナリアはドイツ、形はイギリスというわけです。

赤いカナリアや白いカナリアなどはカラーカナリアと呼ばれ、その種類は100以上。巻き毛種や胴体の細いカナリアはスタイルカナリアといわれ、その種類は50以上あります。これらはみんなイギリスで作られました。日本には江戸時代に伝わってきたようで、その鳴き声とスタイルのよさは愛鳥家を虜にしたようです。

よく言われるように、カナリアは歌を忘れることがあります。これは時期的には7月から11月ころで、この時期は換羽(とや)といって、ちょうど羽が抜け変わる時期で非常に体力を使います。そこで、この時期は鳴くのをやめてしまうんですね。

ただし、羽が抜け変わると元気を取り戻しますから、また鳴き始めます。そして羽が抜け変わって気持ちいいのでしょう。この時期は今までに増していい声で鳴くようです。

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