1995年1月17日の阪神大震災を忘れてはなりません。しかしその前に1923年9月1日の関東大震災はもっと忘れてはなりません。阪神大地震が起こったとき関係閣僚は関東大地震の2倍の大きさだと言いました。しかし実際は関東大地震の方が10倍も大きい地震だったのです。10分の1の阪神大震災でさえあの被害。阪神大震災はこのようなおとぼけ閣僚が過去の震災を忘れたために起こった人災と言えるのであります。
最近あちこちで地震が起こっていますが、地震の大きさを表すときに「マグニチュード」と「震度」を使いますがどう違うのでしょう?震度というのは、ある場所での揺れの大きさを表します。マグニチュードというのは地震そのものの大きさを表しているのです。だから、マグニチュードが小さくても震源地が浅いところにあると震度が大きくなるのです。
たとえば100Wの電球を灯けますね。近くでは明るいですが遠くに行くと暗くなります。しかし、100Wのエネルギーには変わりありません。この100Wのエネルギーにあたるのがマグニチュード。遠くに行くと暗くなったりするのが震度と置きかえればわかりやすいでしょうか。
ちなみに阪神大震災をもたらした地震の規模はマグニチュード7.2。関東大震災の地震はマグニチュード7.9。地震のマグニチュードは0.1上がるごとに約1.4倍ずつエネルギーが大きくなりますから、関東大震災のエネルギーは阪神大震災の約10倍となります。関東大震災の詳しい震度は記録が残っていませんが、阪神大震災の場合は約20kmに渡って震度7が記録されました。関東大震災でも恐らく同じような震度であったと推測されます。
現在震度は10段階。震度0、震度1、震度2、震度3、震度4、震度5弱、震度5強、震度6弱、震度6強、震度7となっています。よく誤解されますが震度5弱とは計測震度は4.5~4.9、つまり震度5を超えていません。対し震度5強は計測震度5.0~5.4をいいます。
ちなみに震度は以前は体感および周囲の状況から推定していましたが、平成8年(1996年)4月以降、計測震度計により客観的数字で速報しているとのことです。
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