火星が大接近してますが、この赤く光る星を見ようと望遠鏡が売れているようです。確かに惑星を見るには望遠鏡が楽しいですが、セットするのが大変。しまいこんでしまうと出すのも大変。私も自動追尾モータードライブ完備の望遠鏡(赤道儀)は持っていますが、まずめったに出しません。普段星を見るのは双眼鏡で十分だからです。
惑星や月を見るならともかく、どんなに大きい望遠鏡でも恒星は点にしか見えません。むしろ星団や星座の位地を確認するなら視野の広い明るい双眼鏡が便利です。旅行にも持っていけますしね。
さて、天文科学の話によく出てくる「光年」は距離を表す単位です。「年」だから時間みたい考えがちですがじつは「距離」。1光年は光が1年かかって届く距離です。光のスピードは毎秒約30万km。それが1年ですからとても遠い距離ですね。
広い宇宙では地球にいちばん近い星でも40兆7000億kmのところにあります。単位が大きすぎてよくわからなくなるので、宇宙では光年という表しかたをするのです。
ちなみにこれを光年で表すと4.3光年ということになります。このいちばん近い星はケンタウルス座のプロキシマ星です。
主な1等星では
シリウス おおいぬ座 8.7光年
プロキオン こいぬ座 11光年
ベガ こと座 26光年
カペラ ぎょしゃ座 50光年
またオリオン大星雲は1500光年、アンドロメダ大星雲は200万光年です。
一番遠くにある宇宙の果ては約150億光年とされています。140億年までは確認できたようですが、150億光年の先まではまだわからないようですね。
というのも、宇宙の果ては光とほぼ同じ速度で遠ざかっているので、光が地球に届いてこないのです。だから観測のしようがない。つまりわからないんです。
(加筆修正版)
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