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[845]別件逮捕

重大な事件が発生すると、警察は捜査を始めます。しかし、捜査を始めたはいいが思うように証拠が集まらず、犯人の目ぼしはついているのに決め手が無いため捜査が進まない、そういう時に警察が使う手が別件逮捕です。

別件とは違う事件で逮捕することを言います。しかしその実態は「本件」の立証のためですから、違う事件といっても些細な事件であることが多いのです。

たとえば横領や窃盗。放置自転車をちょっと借りれば立派な横領になります。また会社のボールペンを家に持ち帰ればこれは窃盗になります。しかしこれらの軽微な犯罪は取り締まらないのが社会通念。

しかし、別件逮捕の場合はこういう些細なことでも容疑をかけられて逮捕され、取調べを受けることがあるのです。誰しもたたけば埃が出ます。こんな些細なことで逮捕されたのではたまりませんね。でもこういうことが実際に行われているから怖い。

再審で無罪確定した「免田事件(1983-07-28無罪確定=日本の裁判史上初めての死刑確定者の再審無罪による生還)」や「財田川事件(1984-03-12無罪確定)=無罪獲得まで33年11ヶ月を要した事件)」も容疑者は別件で逮捕されているのです。

なぜ別件で逮捕するのかというと捜査機関は、原則として逮捕後23日間以内に被疑者を起訴しなくてはならないという決まりがあるからです。本件の取調べでは立証できそうもないときに別件で逮捕し、その身柄拘束期間を利用して本件の取調べを行おうとするものです。

このような別件逮捕は、刑事訴訟法が身柄拘束期間を限定している趣旨に反するものであり、現在では違法と解されています。

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