焦土作戦(しょうどさくせん)とは、戦争において自国の負け気配が濃く、侵入して来た敵軍に食料の現地調達をさせない為に、自らの畑を自ら焼く事をいいます。自ら食料源を絶つため、もし攻めてこなかったら自分の首を絞めかねない作戦、つまり最後の手段です。クラウンジュエルとかスコーチド・アース・ディフェンスともいいます。
ニッポン放送の新株予約権の問題で司法はこれを違法と判断し、そのためライブドアの攻勢を防ぐためにフジテレビ・ニッポン放送側が次の手として考えているのがこ焦土作戦と言われています。
ニッポン放送にはミュージック関係ではお馴染みのポニーキャニオンという子会社があります。親会社を売上で倍以上しのぐ成績優秀な会社ですが、ニッポン放送はこれをフジサンケイグループに売却し、ライブドアにおいしい子会社を与えないようにする、つまりニッポン放送は自らのドル箱会社を売却するという捨て身の焦土作戦に出るというわけです。
当然、ニッポン放送の価値が下がるため、株価も下落することは必至です。ニッポン放送は上場会社のはずですが、フジテレビに支配させるための新株発行することは、一株あたりの資産額を減らすことになり、それが株主に損害を与えるという理由から違法であると司法判断を受けたばかり。
その上、今度はこのような価値の下がる焦土作戦を行なうというのです。これは上場会社として、本当に株主のことを考えているとは思えません。あからさまな保身行為は世論の反発も買うことになりかねないことを、ニッポン放送役員は頭を冷やして考えるべきでしょう。
正直私のようなAMラジオファンからすれば、ニッポン放送の経営がフジテレビであろうとライブドアであろうとあまり関係の無いことです。要は楽しく、ためになる放送をしていただければいい。それだけです。