スパイウェアによる情報の流出やワンクリック詐欺が急増しているようです。ネットに長く勤しんでいる人はかなり慎重ですから滅多なことには引っかかりませんが、団塊の世代といわれる高年層が新しくパソコンを買ってネットを始めたならば、これは間違いなく100%引っかかってしまうでしょう。それくらい巧妙な手口です。
ワンクリック詐欺とは、アダルトサイトなどの入口画面で「18歳以上」をクリックすると次々と画面が現れ、最後に「ご利用ありがとうございます。利用料金は52,500円です」などと表示するもの。その画面には本人のIPアドレスやリモートホスト情報を表示させ「支払を行なわない場合は身元を割り出して請求にいきます」と脅すものもあります。もちろんクリックしただけで住所や電話番号が分かるわけありませんから、ただの脅しです。
また画面が進む段階で、ソフトウェアのインストールを促すものもあり、これをOKしてインストールすると、パソコンのデスクトップに請求書が自動で生成されたりするものもあるようです。これなどはワンクリックウェアなどと呼ばれています。
これらの手口は請求金額も10万円以下と小額な為、人に相談するまでも無く、自分で工面して払ってしまうケースがい多いため、こういった犯罪が減らない原因となっています。
こういったワンクリック詐欺を防ぐには、まずブラウザから発せられるメッセージをよく読んで、次に進むかどうかをゆっくり判断することです。メッセージには画面中央に現れるものだけでなく、ステータスバーにも注意を払います。
ステータスバーとは、インターネットエクスプローラーの場合、画面枠の一番左下のバーをいいます。URLなどのリンクにマウスを持っていくと、ステータスバーに飛び先が表示されます。暗号のような数字が並んでいる怪しい飛び先の場合はクリックしないように。また飛び先を隠すためにステータスバーに流れるメッセージを表示している場合も要注意です。飛び先を見せたくないからです。
最近のウイルス対策ソフトはかなりの確立でスパイウェアやワンクリックウェアを駆除してくれますが、その網をくぐるウェアもあるので、むやみに怪しいファイルを実行しないよう気をつけましょう。
もし、引っかかってしまったと思ったら、あわてて支払をする前に、まずはその業者の名前や口座番号などをネットで検索して情報を集めましょう。おそらく「詐欺業者」としてごまんと引っかかってくるはずです。もちろん支払請求など無視して大丈夫です。