北朝鮮が国際的に孤立しているようにみえますが、バックには中国とロシアがいるため、意外と強気だったりします。そもそも北朝鮮とはなんなのでしょう？なぜ「北」なのでしょうか？
今から約１００年前、１９１０年以前の朝鮮半島は、南も北もなくこの地域を総称して大韓帝国と呼んでいました。１９１０年の８月２２日に、勢いづいている日本は「韓国併合ニ関スル条約」に基づいて日本が大韓帝国を併合しました。韓国併合によって大韓帝国は消滅し、日本はその領土であった朝鮮半島を領有したのです。事実上の日本による支配です。韓国人と朝鮮人は日本による支配を甘んじて受けていた時代です。
その後第二次世界大戦が起こり、日本が降伏すると日本はアジアから撤退を余儀なくされます。朝鮮半島からも１９４５年の第二次世界大戦終戦に伴い、朝鮮支配は終了することになります。
朝鮮半島の日本軍による武装を解除するため乗り込んできたのが、共産主義のソビエトと資本主義のアメリカです。東からはソビエト、かたや西からはアメリカが指揮する国連軍が乗り込んできました。両陣営とも一歩も譲らず、朝鮮半島は東西冷戦の最前線となってしまったわけです。
北緯３８度線を挟んでソビエトとアメリカの攻防は続き、やがて１９５０年の朝鮮戦争へと続きます。ピョンヤンとソウルの争奪戦はすさまじく、その攻防をたとえてアコーディオン戦争とも言われました。１９５３年には膠着状態となり、そのまま事実上の終戦。３８度線は事実上の国境となり、南は大韓民国、北は朝鮮民主主義共和国となったわけです。
韓国と北朝鮮は、同じ民族でありながら、日本に支配され、その後はやむなく分断されて今日に至っています。南北統合は両国の悲願であるはず。したがって両国を喧嘩させるような外交は賢明ではないといえます。
北朝鮮の拉致問題にしてもそうです。日本は韓国を味方にし、北朝鮮を糾弾しようとしても韓国は気が進まないはずです。北朝鮮が犯罪国家であっても元をただせば家族のようなものですから。