国務大臣というのは、内閣を構成する大臣のことをいいます。財務省や厚生労働省などはいわば国務省であり、その大臣が国務大臣ということになります。国務省という名前の省があるわけではありませんし、その国務省の大臣という意味でもありません。内閣総理大臣も国務大臣であり、国務大臣を総括する長が内閣総理大臣です。国務大臣は閣僚、閣員ともいわれています。
内閣総理大臣やその他の国務大臣は「文民」でなければならないと憲法で規定されています。文民とは難しい言い方ですが、一般人つまり軍人ではないということです。日本国憲法では軍人は大臣になれません。といっても日本には(今のところ)軍隊自体ありませんから問題にはなりません。
国務大臣は内閣法でその人数が原則14人と決められています。さらに必要であれば3人まで任命できることになっています。上限がありますので省庁が増えすぎたら大臣不在の省庁や兼任する大臣も現れることでしょう。
2007年7月23日現在の主な国務大臣は以下のとおり。
内閣総理大臣(安倍晋三)
総務大臣(菅義偉)
法務大臣(長勢甚遠)
外務大臣(麻生太郎)
財務大臣(尾身幸次)
文部科学大臣(伊吹文明)
厚生労働大臣(柳澤伯夫)
農林水産大臣(赤城徳彦)
経済産業大臣(甘利明)
国土交通大臣(冬柴鐵三)
環境大臣(若林正俊)
防衛大臣(小池百合子)
内閣官房長官(塩崎恭久)
国家公安委員会委員長(溝手顕正)
内閣府特命担当大臣[沖縄及び北方対策](高市早苗)
内閣府特命担当大臣[金融担当](山本有二)
…など
なお、内閣総理大臣を国務大臣に含める説と含めない説があります。これは内閣総理大臣は国会の議決により指名され天皇から任命されるのに対し、内閣総理大臣以外の国務大臣は内閣総理大臣により任命され、天皇から認証されるからです。
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