安倍首相の突然の辞職、混迷を深める中、福田康夫内閣が発足しました。アメリカとの関係、北朝鮮との関係、そしてアジアの中では唯一の先進国としてうまく外交を立ち回って欲しいと思います。世間では年金問題が目立ちますが、じつは日本の経済は外交如何にかかっているのですから。
さて、安倍内閣を崩壊させたのは次々と暴露される政治と金の問題。しかし、揚げ足取りな暴露はここで少しお休みをして欲しいと思います。政治と金の問題はおそらく解決はしないと思うからです。金の問題をとことん突き詰めたら、民主党だって埃は出てきます。共産党だって社民党だって同じことです。このまま相手の足の引っ張り合いを続けたら、おそら日本の政治は崩壊するでしょう。
政治とは昔から権力そのものです。そしてその権力の恩恵に与ろうとするには金が欠かせません。政治の発生そのものが金と権力なのですから。自由になる金がなかったら政治は動きませんし、またそうでなければ政治家になる人もいないでしょう。ある程度の金と権力があるから政治家は動けるのです。これは民主主義だけでなく共産主義でも社会主義でも独裁政治でも同じこと。政治に金が絡むのは仕方のないこと。せめてその金の動きをクリーンなものにしようする制度を作って、国民が監視するしかありません。
さて、その制度の一環である政治献金。政治献金は個人または法人(企業)が、政党や政治家に対して政治資金を提供することをいいます。政治家は公務員ですから賄賂は禁止されています。しかし政治献金は認められているのです。これは賄賂は見返りを確約するために禁止されていますが、献金は見返りを期待しないものとして認められています。
しかし、企業が見返りを期待せずに政党(政治家に対する献金は禁止されました)に献金することがありえるのでしょうか?見返りを期待しない寄付であるならば、ユニセフとかアフリカ支援の寄付のほうがよっぽどためになると思うのです。しかし依然として政治献金は認められているのです。政治献金を認めているのは政治資金規正法という法律です。ということで政治資金規正法については次回。