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[1134]北方四島(北方領土問題)

北海道から千島列島に伸びる北方四島、遠いほうから択捉(えとろふ)島、国後(くなしり)島、色丹(しこたん)島、歯舞(はぼまい)群島を北方領土といいます。この北方四島は過去外国に帰属したことがない、日本固有の領土という認識で政府は問題にあたっています。

北方領土とは別に、樺太という半島そして千島列島が現在ロシアにあります。日本とロシアは1855年2月7日に日魯通好条約に調印、国境を択捉島とウルップ島との間に定めました。ウルップ島は千島列島の一番日本よりの島です。

その後1875年の樺太千島交換条約において、日本は千島列島(シュムシュ島からウルップ島までの18島。)をロシアから譲り受けるかわりに、ロシアに対して樺太全島をロシアに譲り渡しています。それまでは樺太の半分は日本の領土でした。この条約で樺太全島はロシアに、千島列島を含む北方四島は日本の領土となったわけです。

その後、ロシア(旧ソ連)は終戦が確定するのを知って、第二次世界大戦末期の1945年8月9日、日本に対し宣戦布告し、8月18日には千島列島に侵攻、その後9月5日までの間にどさくさにまぎれて北方四島のすべてを占領したのです。

1951年のサンフランシスコ平和条約で日本は千島列島に対するすべての権利を放棄しましたが、そもそも北方四島は千島列島には含まれていません。また、旧ソ連は北方四島を手放したくないためサンフランシスコ平和条約への署名を拒否しました。

その後1956年には日ソ共同宣言が取り交わされ外交を回復、その後平和条約を締結するならば、歯舞島及び色丹島を日本に引き渡す約束になっているのです。

つまり、日本とロシアとは平和条約を締結していないという現実があり、平和条約を締結すれば北方四島のうち2島は帰ってくるのです。

しかしロシアはその後平和条約を締結する意志はなく、目だった進展もなく現在に至っております。したがって日本が優先してすべき外交はロシアとの平和条約締結。これを締結すれば、黙って北方領土のうち2島が返還されます。実現すればすごい進展ではありませんか。

[まとめ]

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