毎年夏休みになるとNHKラジオでは「夏休みこども科学電話相談」をやっています。これがなかなかな面白い。大人では想像もつかない問題が次々と飛び出し、回答する先生方もたじたじ。もっとも事前に打合せがあるのでしょうが、アドリブで質問されることもあり、しかしそれにも的確に答える先生方はさすがです。
先日、質問に「夜と昼はどうしてあるの?」というのがありました。夜と昼は地球が自転しており、太陽が現れるときが昼、隠れるときが夜となることはご存知でしょう。
ところで、太陽はどうでしょうか?
太陽にも昼と夜があるのでしょうか?
太陽は自ら燃えているので、光があたっての昼、光があたらない夜というのはありません。太陽の表面に立つことができるとすれば、周囲は常に燃えており、灼熱状態なので、常に昼である、ということはできますが。
太陽も、地球と同じく自転しています。地球が太陽の周りを回る公転、と同じ方向に太陽は自転しています。太陽が自転しているのがどうしてわかるのかというと、太陽の表面にある黒点が移動するからです。
自転周期はというと、これが緯度によって異なります。赤道付近では25日、極地方では31日ほどかかって一周します。
なぜ赤道と極地方とで日にちが違うのかというと、太陽はガスでできているため流動的に自転しているからです。地球のように硬い地面があるわけではないのですね。遠心力のせいでしょうか、赤道付近のほうが早く回っているのです。
では太陽に公転があるのでしょうか?
それがあるのです。太陽は我々の地球を含む太陽系の星々を従えて、「銀河系の中心」を中心として回転しています。その周期ですが、以前は2万年といわれていましたが、そんな年数ではないことがわかってきており、今では2億年くらいかかるのではないかといわれています。
太陽が公転しているのは銀河系を中心としているので、銀河系の中の星の位置は変わりませんが、銀河系の外側にある星の位置は変わってきます。これは何億年もたつと「星座が変わってゆく」ということを意味しています。