何かを見たときに、一番注意を引く色といえば「赤」。なぜ、赤がこれほどまでに身近なものであるのか?考えてみれば不思議です。
まず、人間にとって赤色が身近に感じる理由はおそらく血液が赤色だからです。人間だけでなく、赤い色の血液を持つ動物もおそらく赤色に敏感に反応します。
動物は色盲では?
いえいえ、動物が色盲であるというのは人間が勝手に決め付けたことで、実際には色を識別します。余談ですが、夜見えないという意味で使われる「鳥目」。これも嘘で、鳥は夜でもよく見える目のいい動物です。
さて、本題に戻します。
動物が赤色に敏感なのは、以前書いた「かゆみ」や痛みと同じように、赤い血液を見るということは命にかかわる重大なことだからです。
たとえば怪我をする。切り傷であれば血が出ます。血が出るということは何とかしないと命を落とします。自分の血、他人の血、動物の血、いずれも見たときにはも重大なこととして捉えます。
ここで進化の過程では【血液を重要な赤い赤色として捉えたものが生き残ってきた】といえます。赤い色を重要視しない生物は絶滅していった、と。
さて、血液はなぜ赤くみえるのか?
それは血液の中に含まれる成分の鉄に影響しています。鉄はよく錆びますよね。錆びるということは酸化すること。鉄は酸素と結びついて錆びるのですが、動物はこの酸化の機能を使って血液が酸素を運ぶのです。
血液が赤いのは鉄のせい。そして鉄が地球にふんだんにある元素であることと、血液に鉄が含まれることも関係しています。
その星に生まれた生物というのは、その星にふんだんにある元素を使ってできているからです。つまり我々の血液に鉄が含まれているということは我々が地球から生まれ出てきたものだ、という確たる証なのです。
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