石原慎太郎東京都知事は財源として大手銀行に対し外形標準課税案を提示、これの実現に意欲を見せている。
そもそも課税の方法には大きく二通りあり、一つは利益に応じて課税するもの。地方税では事業税や住民税がこれにあたる(一部均等割りあり)。もう一つは利益に関係なくその財産に課税するもの。固定資産税や自動車税がこれにあたる。
地方税は財源確保が厳しい状態が続いており、特に都道府県税が厳しい。これは税金を滞納してみるとよくわかる(おいおい)。たとえば自動車税などは、払わなければ車検が受けられないのだから滞納者をほっといてもいずれ収税できるのに、督促がガンガン来る。しかも延滞金は暴利といえるほど高い。試してみるといいが、まーこれは良い子は真似しないほうがいいだろう・・・
話は戻る。石原知事が提案したのは、後者の方式。すなわち利益に関係なく課税をしその財源を確保するものだ。ターゲットとなった銀行にとっては辛いものになる。ただでさえ再建に向けて必死の銀行である。しかし、再建の努力を本気でしているかというとそれは疑問。再建資金はほとんど国から出ているし、その財源をたどれば国民から集めた税金なのである。石原氏はそこも突つく。
しかし、石原知事の狙いは銀行いじめではなく、地方税といいつつその税収に関しての裁量が発揮できない現状の打破と考えていいのではないかと思う。何かやろうとするときに反対するのは簡単である。その提案を推進するのは反対するより10倍難しい。しかし、やらなければ破綻する。それを石原知事は言いたいのではないか?そんな気がするんですけどね。