【じ】ではなく【ぢ】であります。【ぢ】というとなんか痛みも出血もよりひどいイメージがありますね。字を見ると【寺】に【やまいだれ】です。ということは、座って修行する坊様に多かった病気なのでしょうか?あるいは男色を好む僧職と小姓につきもの病気だからでしょうか?いやこれは想像ですが…。
痔というとすぐに痛い病気と考えがちですが、全ての痔が痛みを伴うわけではありません。切れ痔やいぼ痔(外痔核)は排便時や排便後に痛みがあり、とくに急性期の血のかたまりを生じたいぼ痔は激しい痛みを伴います。しかし、直腸側にできた内痔核や痔ろうは痛みません。その理由は肛門が形成されるメカニズムに起因します。
人間は母親の胎内では最初はお尻の穴がふさがっています。それがお腹の中で育つにつれ、腸が段々垂れ下がり、同時に肛門の場所にあたる皮膚が上に上がっていきます。この両方がドッキングして肛門となるわけです。肛門はもともと皮膚だったので痛みを感じる神経がたくさんあります。それで肛門側にできる切れ痔やいぼ痔は痛みを伴い、内痔核や痔ろうは痛まないのです。
痔を直すには、とにかくよくお風呂に入って血行をよくし局部を清潔にすることです。
【追記:清木様】
やまいだれに寺と書いて「痔」と読みますが、その語源をむかし聞いたときには、お寺に入る(死ぬ)までつきあっていかなきゃならない病気(つまり直りにくい)だから「痔」なんだって聞きました。本当かどうかちょっとわからないのですが、一応ご参考までに。