ソ連は今世紀最大の壮大な実験でありました。でどうなったか?実験は失敗に終わりました。実験にかかった時間は1917-1991の74年間。何の実験かと言うと社会主義が果たして正しいかどうかの実験であります。
実験をしたのはレーニンと言う人物。レーニンはマルクスの資本論を修正し実行したという事でロシア革命(1917)以降マルクス・レーニン主義と言う。したがってマルクス主義とはちと違う事に注意。
マルクス主義と言うのは、資本主義は貧富の差がますます大きくなる矛盾があるから、そのいきつく先には革命が起こり社会主義になるだろうという考え。それを実行に移したのがレーニン。彼は先進国ではないロシアで世界で始めて社会主義国家を推進指導した。マルクスが生きていたらさぞ驚いたことでしょう。
レーニンはロシア史上最高の指導者とされます。良い意味でも悪い意味でも。レーニンの意思を次いで実権を握るのがスターリン。スターリンは行き過ぎだと言う遺書を残してレーニンは没するのですが、それを無視してスターリンは暴走します。自らの独裁を貫くため公表できないほどの虐殺を行なったとされます。何がそうさせたかと言うと、社会主義ではなく民族主義ではないかといわれています。彼の生まれがそうさせたのかもしれません。
スターリンの死後フルシチョフは彼の独裁政治を否定、ゴルバチョフ、エリツィンに至ってソ連は崩壊します。これが1991年。
ソ連においては社会主義は失敗に終わりましたが、では社会主義が正しくないのかと言うとそうでもないと思います。ソ連の場合はやり方に問題があったと思います。人は皆「欲望」があるということ。「欲望」を押さえこむために独裁に走らなければならなかったスターリンの気持ちもわからないわけではありません。資本主義は欲望の法則。社会主義は我慢の法則と言えると思いますが、如何でしょうか?
ソ連の崩壊とともに社会主義は急速に消滅の方向にありますが、マルクス主義は根強く存在しており、これからもまた復活するかもしれません。時代は繰り返すと言いますし。日本でもバブルの崩壊と景気低迷に疑問を持ちマルクスを勉強する人が増えていると聞きます。
しかし、思うんですが昔の政治家は勉強してましたね。燃えてました。実行力もありました。国家の為に人殺しもしました。それに引き換え今の政治家ときたら金儲けだけ・・・(笑えない)
【年代前後関係】
レーニン: 1870年生————–1924年没
スターリン: 1879年生——————1953年没
マルクス:1818年生—-1883年没(ドイツ生れ)
ロシア革命: 1917年(帝政ロシアからソ連へ)
ベルリンの壁崩壊: 1989年
ペレストロイカ: 1991年(ソ連の崩壊)
【年代ちょっとアバウトかも・・・】