クルマに映ったリング状の金環食木漏れ日
皆さんの地域では2012年5月21日の金環日食、どうでしたか?私の住む茨城県では雲の間から金環食が見えました。皆既日食と違って、金環日食は確かにまぶしく、日食グラス無しでは目に危険を感じました。しかし、こういう天体ショーがあると、宇宙への興味も増しますね。
さて、今日のお題は「太陽の寿命」です。この世に存在する物質は必ず寿命を迎えます。太陽も例外ではありません。太陽のような恒星は約100億年の寿命があるといわれます。太陽が誕生してすでに46億年経過しているので残りは約50億年。
50億年後にパン!と爆発してなくなるのではなく、億年単位で徐々に膨らんできて、そしてしぼんでいきます。太陽よりもっと大きく質量のある恒星は超新星爆発を起こしますが、太陽はそれほど大きくないので赤色巨星としてしぼんでおしまいです。
太陽の寿命はそのエネルギーが尽きたときに起こります。太陽のエネルギーは中心で起こっている熱核融合です。太陽の中心はその膨大な質量と高温のため、4つの水素原子が1個のヘリウム原子に変わります。このときに最初の水素原子の質量よりできたヘリウム原子のほうが若干少ない。この減った分がエネルギーとして放出されているのです。つまり太陽はそのものが核融合原子炉みたいなものなのです。そのエネルギーによって内部は約1600万度の高温の世界。表面でも約6000度あります。
太陽は水素を核融合することでエネルギーを出していますが、その水素もいつか消費されてなくなります。すると中心で起こっていた核融合反応が周辺に移動し、太陽が膨らみ始めます。
膨らんだ太陽は水星や金星を飲み込み、地球のそばまで来ます。太陽の重力が弱まるので、地球の公転軌道も膨らみ、太陽に飲み込まれることを免れるかもしれません。あるいは飲み込まれるかもしれません。
この地球の危機といえる時期まであと20億年。さて、人類はどうするのでしょうか?