中国共産党大会が終わり、新しい指導者は習近平となりました。従来は9人だったメンバーも7人に減り、迅速な決定を目指したものとなりました。チャイナナインからチャイナセブンへの変更となったわけです。
現在日本は尖閣諸島の領有権を巡って中国と険悪な関係になっています。そもそもの発端は民間所有の尖閣諸島を東京都が購入する案を石原知事が打ち出した。東京都購入はまずいだろうと政府が地権者に金を払って国有化した。この「国有化」が中国の反日運動に火をつけた格好になっちゃのは周知の事実。
それ以前にも、魚釣島は日本人が所有していたわけですから、それを中国が自分の領有だといっているのもおかしな話です。ちなみにその地権者は埼玉県人で、なにやら借金があって、購入価格でもめていたところを、国が破格の価格を提示して、あっさり手放した、という噂もあります。
以上、おさらいですが、そのあたりの話はネットにあふれているので、今日はチャイナリスクの話をしたいと思います。
チャイナリスクは、カントリーリスクの一種で、その国に関わることで起こりうるリスクの事を言います。
※リスク=危険
チャイナリスクは以前より重い意味を持つリスクであることは間違いありません。インドリスクやベトナムリスク、カンボジアリスクなどあまり聞きませんが、チャイナリスクといえば、誰しも感じるところは大きいでしょう。
まず、中国は民主主義国家ではありません。共産党の一党独裁国家です。国家権力絶大です。司法はあってないようなもの。裁判は国の利益を優先して行われます。
昨今ではネットによる情報の共有により、中国国民がいろいろ知ってしまったため、それを抑えるのが大変です。民主主義への暴動が起きないよう、いろいろな情報操作を行います。中国のためならば大目に見るけれど、それが過ぎると対外的な見せしめとして極刑にしてしまうなど、飴と鞭を使い分けるのです。賢い中国人はこういったことも周知しているのですが、一般民は政府の思いのまま動きます。権力に逆らうのは恐怖ですから。
また、国民への教育も、愛国、裏を返せば、周辺国を悪としてた教育をしています。特に反日教育はしっかり行っているようです。そういう世代が今の中国を背負いつつある。こういった政治でも経済でも、中国のためなら何でもしかねない国家権力と中国国民の渦巻く中国へ進出する企業は、相当のチャイナリスクを負うことになります。
長年培った現地での信頼も一日で吹き飛びます。反日で起こった暴動の数々、巨大企業ならば乗り越えられる資金力もありましょうが、中小企業はたまったもんではありません。いま一度、中国国内でビジネスすることのリスクを考え直す必要がありそうです。
しかし、今回の反日暴動は、反政府運動=民主化の序章であるようにも思えます。一気に民主化が進むかもしれません。習近平さんはどう切り回すのでしょうか?