髪の毛は、3層になっていて、一番内側が毛髄質、その上が毛皮質、そして一番外側が毛小皮となっています。外側の毛小皮は透明で、色素は主に毛髄質と毛皮質にあります。黒い髪の色素はメラニン色素ですが、この分布によって髪の毛の色が決まります。分布が密な人は黒々とした髪になるわけです。
一方、白髪は、この毛皮質に色素がありません。毛小皮を通過した光が毛髄質で乱反射し、その反射光が目に届く為白く見えるのです。
メラニン色素は毛根にある細胞で作られます。この細胞の働きは、大体40歳をめどに急に衰えてきます。そのためこの年齢になると急に白髪が増えてきます。老人性の白髪ですね、これは。
若白髪はほとんどが遺伝性のものです。もともとメラニンを作る組織が遺伝的に弱いものとされています。逆に黒々とした髪も同様に遺伝性のものが多いようです。
若白髪は、メラニン色素が無いだけで、毛自体や毛根はかえって丈夫なことが多くまた髪質も太くしっかりしているので、白髪の人はなかなか禿げないというのもうなずけます。
よく一夜にして白髪になった、というたとえがありますが、脱色でもしない限り一夜にして全部の髪が白髪になるということはありえません。しかし、ストレスを強いられたときを境に、毛根のメラニン色素を作る細胞が働かなくなり、髪の途中から白髪になるということはあるようです。
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