私たちの太陽系を含む銀河系は宇宙の中をさまよっています。銀河系の回りには同じような銀河がたくさんあり、今後これらと衝突合体するということがわかっています。といっても何億年も先の事なのでご安心を。
1994年に発見された「いて座」のわい小銀河は、銀河系の1000分の1くらいの質量で、私達の銀河系の周りを回っています。そして今後10億年程度で銀河系に吸収されると推定されています。吸収合併ですな。
そのあと、数10億年程度の間に、大、小マゼラン星雲を吸収します。このとき、ガス雲の衝突で恒星がたくさん誕生し、その後数億年は銀河系は現在の25パーセント以上明るく輝くことになっています。銀河の一番美しいときといえましょう。
さらにそのあとに、アンドロメダ銀河と衝突、合体する予定。現在も毎時50万キロメートルの速度で、銀河系とアンドロメダ銀河は接近中です。いまのところ約250万光年の距離がありますが、近づくにしたがって加速し、30億年程度で衝突合体します。アンドロメダ銀河は私達の銀河系の2倍の大きさがあるため、その潮汐力で、衝突までに銀河系はすっかり形が変わります。当然太陽系も今の形をとっているとは考えられません。
その後20億から30億年たつと、合体した銀河系の内部は恒星が縦横無尽に走る形になり、今の美しい渦巻き銀河の構造を失なって、楕円銀河のようになります。これが銀河系の最後の姿というわけです。
さて、我々人類は母なる銀河系の最後を見届ける事ができるのでしょうか?それには遠く安全な場所にいなければならないのですが。