ホルモンは体内から分泌して、その個体に働きかけ興奮させたり刺激させたりする物質です。これに対しフェロモンは同種の他の個体に働きかけます。代表的なのは性フェロモン。これは異性の生殖本能をかきたてます。このほかにも、警報フェロモン、道しるべフェロモン、集合フェロモンなどがあります。
蜂などが巣を襲われて攻撃する合図に使うのが警報フェロモン。シロアリが食べ物や巣に帰る道を仲間に教えるのが道しるべフェロモン。ボールペンのインクにはこの道しるべフェロモンが含まれているようで、ボールペンでかいた線の上をシロアリは好んで歩くそうです。
性フェロモンは物質ですから、洗い流してしまうと効果がありません。従って最近の若者のように潔癖症でにおいが気になり、朝シャン(死語?)をしないと気がすまない人種は性フェロモンが働かないので生殖に支障をきたします。これは困ったことです。
元々日本人は体臭が少なく、体臭があるとそれを洗い流して無臭になるを美徳とするところがあります。欧米では逆に自分の体臭+香水をつけて個性を売り物にする、すなわちフェロモンを積極的に利用してきた文化があります。日本人は少しにおいを気にしすぎる嫌いがあるように思えます。
ちなみにワキガ。ワキガの人は夏場は大変でしょうがワキガが好きだという人も世の中にはいます。SEXの時ワキガじゃないと燃えない人もいるようです。脇のにおいはフェロモンを含んでいますから、単純に悪臭とは言えない部分があります。ワキガの人で悪い人はいないとも言いますし。1週間ぐらい風呂に入らず悪臭にまみれてみるのも人間性を見つめる上でよいかも知れません。