ここのところドルは停滞気味ですが、ユーロが強く、じりじりと上がっています。この間まで1ユーロ148円くらいでしたが、今は154円まで上がっています。対ドルでは$1.30を超えましたね。
1ユーロを買うのに以前は148円で買えたが今は154円する⇒円安・ユーロ高
1ユーロを買うのに以前は$1で買えたが今は$1.3する⇒ドル安・ユーロ高
ユーロはEU(ヨーロッパ連合)の25カ国中12カ国が公式に採用している共通通貨です。1999年にユーロが銀行間取り引きなどの通貨として導入されたのをはじめ、2002年にはユーロ紙幣、硬貨が導入されました。記念に1ユーロ硬貨を買った人も多いのではないでしょうか。
ドルに対してユーロが強くなったのは、ブッシュ政権の敗北が原因です。イラク戦争でブッシュアメリカは産油国を敵に回してしまいました。原油を取引するときに使っていたドルをユーロに代えられてしまったのです。
また、EU連合国の増加もユーロ圏を拡大しました。世界はドルからユーロを基準に動き始めたのです。そうなると世界各国もドルの動きよりもユーロを注目し始めます。持っている外貨がドルの場合、それが下がると損失になります。そこで下がるドルを売ってしまい、上がる可能性が高いユーロを買うというわけです。中国、ロシアも手持ちのドルを売ってユーロに変える政策を示しました。
さらにEU圏には2007年1月にブルガリアとルーマニアが参加しますが、こういったユーロ市場を拡大自体がユーロ高を生みます。EUに加盟したらユーロを確保しなければなりません。そのためにユーロを買い集めるのですが、買いが集中すれば相場は上がります。つまりユーロ高になるわけです。
こうなるとどんどんドルが下がってしまうのですが、アメリカが手をこまねいているはずがありません。国益を目指して何か仕掛けるはずです。それは次期アメリカの大統領になるであろうヒラリークリントン氏の使命でもあります。
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