シンポジウムとカンファレンス。本来の意味は違うのですが、実際のところ混用されているのが実態のようです。
そもそもシンポジウムとはテーマを決めた討論会のこと。意見を言う人が数人いて、それを聞く聴衆からの質問にも答える公開討論会という意味があります。学術的に研究結果を行う発表会もシンポジウムといいます。
シンポジウムのスペルは「Symposium」。これはギリシャ語から発していて、もともとの意味は「一緒に飲む」という「饗宴」の意味もあります。昔は酒を飲みながら行ったシンポジウム!?
シンポジウムは大掛かりなことが多く、講演会やパネルディスカッション、そして余興など数部に分かれて行われることが多いようです。
これに対しカンファレンスは会議・協議会という意味。スペルは「Conference」。こちらは当事者が集まって合議することをいい、部外者的な聴衆や観衆はいないのが普通。
北朝鮮を主役とした核問題を協議する「6カ国協議」はシンポジウムではなくカンファレンスといえます。ただし「6カ国協議」を英訳すると「The Six-Party Talks」。THEが付くのは特定された協議だからです。
ちなみに、パネルディスカッション(Panel Discussion)とは、テーマを決めて、そのテーマに携わるいろいろな立場の論者を複数集め、それぞれの意見を出し合って公開で討論を行うものをいいます。
Panelとは「板」という意味ではなく、イギリスで登録された陪審員という意味があり、それが転じて審査委員、クイズ解答者、番組のレギュラーなど意味を持つようになりました。
パネルディスカッションのパネリストは事前に登録された討論者、という意味です。なお、「パネラー」というのは和製英語で正確には「パネリスト」が正しいです。