スポーツのボウリングのことをボーリングと書く人が多いですが、ボウリング世代の私としては厳しくチェックを入れたくなってしまいます。
ボウリングのスペルは「bowling」。ボウルを転がして10本のピンを倒すゲームです。一方でボーリングは「boring」。地質調査等のために地面に穴を掘ることをいいます。ボウリングの時に投げるのはボール「ball」ではないか?そのとおり。投げるのは「ball」ですが、それをすべるように転がす「bowl」のでボウリングといいます。
今日はその中の穴掘りのボーリングの話です。
最近になって井戸を見直す人が増えているようです。用途としてはまず、水道代の節約。庭の水撒きや洗車にはきれいな水道水でなくても用は足ります。そして井戸はまた災害対策としても利用できます。水道は大事なライフラインですが震災などで水が出なくなることは最近の事例でもよくあること。飲料水や料理用はもちろんのこと水がないとトイレも使えません。水道が使えなくなったときに井戸が活躍することはまぎれもない事実。
ホームセンターにいきますと昔懐かしい手押し式のポンプや浅井戸用の電気ポンプなど簡単に手に入れることができます。これを使って昔の井戸を復活させようとするのは自然の成り行きかもしれません。しかし、昔の井戸がそのまま使えることはほとんどなく、掘り直しや手直しが必要な場合も多いと聞きます。
また水質も問題です。昨今地下水汚染が進んでおり、家庭で掘るような井戸はほとんど飲料には適さないのが現状です。旧日本軍が埋めた毒ガスが影響するところもありますので、使用にあたっては慎重に検査しましょう。
井戸には深さ8mほどまでの浅井戸。そしてそれ以上の深さの深井戸があります。昔のつるべ落としが付いた井戸は浅井戸です。浅井戸は地表に近い不圧地下水を利用するもので、つるべや手動式ポンプを利用することができるため、簡易的に役立つ井戸です。しかし、雑菌にも侵されやすく水量も安定しないなどの欠点があります。
農業用水、工業用水、そして家庭用飲料用に掘るなら深井戸です。深井戸は地下深く存在する被圧地下水を電動ポンプでくみ上げる井戸です。不透水層に挟まれた水脈からくみ上げるため、地表の影響を受けず、良質な天然水を大量に安定的に確保することができます。
砂利質な透水層を流れている地下の川みたいなものです。岩石の間を通ってくるためミネラル分が多く含まれおいしい水であることが期待できるのが深井戸の魅力です。深井戸は個人では無理なので業者に頼むことになります。予算は30~50メートル掘る場合で100万~200万円程度とのこと。
家庭で掘るには、深井戸は無理ですが、浅井戸ならば根性で可能でしょう。実際に成功した人も多くいるようですの、参考になさってはいかがでしょうか?
なお、自分で井戸を掘る場合ですが、地下水は公共の財産という考えがありますので、関連する法律をよく理解して行なうようにしてください。そしてその工事は命にかかわる危険な場面もありますので安全第一をモットーに行なうようにしましょう。
実際に井戸掘りにチャレンジしたサイト
http://www4.ocn.ne.jp/~fuguchan/ido/
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