西暦2000年問題というのが過去ありました。2000年になったときにコンピュータが1900年と誤認し、トラブルが発生する可能性があるというのが発端です。しかし懸念された2000年新年には、結局大したトラブルも無く、順調に20世紀最後の年を迎えた記憶があります。
そして今度は西暦2007年問題が勃発しています。これはCSK有賀貞一氏が提唱するもので、団塊の世代が引退する西暦2007年に人材不足により再度コンピュータ関連にトラブルが起きるだろうというものです。なぜ2007年かというと、昭和の第一次ベビーブームに生まれた中でも、1947(昭和22)年生まれの人が一番多く、その人たちがちょうど2007年に60歳となるからです。
企業が使うコンピュータは私たちが使うウィンドウズやマックのパソコンとはちょっと違うシステムを使用しています。企業にとって情報システムは信頼性、安定性が第一。そのために多くのコストをかけ、信頼できるシステムを育ててきたわけです。
その育ての親ともいえる人たちが団塊の世代の技術者なのです。その技術者が2007年に大量に引退してしまうと、残されたシステムをメンテナンスする人がいなくなってしまいます。そこで、これを期にシステムを一新するか、既存のシステムを維持するために人材を育成するか、大きな選択を迫られることになります。そしてその決断のときがまさに「今」なのです。