郵便局で売っている収入印紙は、それを貼って消印をすることで印紙税を払ったことになります。消印された収入印紙は納税の証明であるわけです。
その収入印紙。子供の頃は切手と見分けがつかなかったですね。切手は郵便料金になりますが、収入印紙は税金です。
印紙税は契約書・受取書などの【証明】に課税される税金で、契約書の内容や契約金額、受取金額などによって印紙税額が定められています。金銭を授受するような契約は税金を課するに値する、という概念から課税されるものです。
印紙税を負担するのは課税文書の作成者です。契約ですから2人以上の人がかかりあっているわけで、その双方に納税義務があります。通常は領収書はお金を受け取った方、賃貸契約書などはお金を払う方、金銭借用契約書などではお金をもらう方が印紙税を負担するようですが、法的にはどちらが負担してもよい、つまりどっちでもいいからとにかく払ってね、というのが税務署の言い分です。
ただ、通常の契約には必ず、約款・会員規約などがあって、ここに諸費用の負担等などの項目があるのが普通です。大体、借りる方がこの諸費用を負担することになっている場合がほとんどです。知人同士の場合は約款は無いと思いますので、どちらが払ってもいいということです。
印紙は収入印紙といい、郵便局、郵便切手類販売所または印紙売りさばき所で売っています。それを課税文書にはり、消印することで納税したことになります。貼っただけではダメで、消印しなければなりません。消印は当事者が2人以上いる場合どちらの消印でも構いません。
印紙を貼り忘れた場合は脱税になります。その印紙税額+2倍の過怠税がかかりますので注意が必要です。消印を忘れても額面相当の過怠税がかかります。
逆に印紙を貼らなくてもいい文書に誤って貼ってしまった場合、あるいは決められた金額以上の印紙を貼ってしまった場合は、申告することで戻してもらえます。
なお、印紙を貼らないと契約書は無効かというとそうではなく、証明の事実はなくなりません。ただ脱税になりだけです。印紙は契約の証明に関する文書に課税されるからです。つまり契約書に印紙を貼らなくても、その契約自体は否定されませんが、その文書に関して課税される印紙税を脱したことになるのです。
なお個人間で交わされる営業外の領収書の場合は、印紙は要りません。
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