裁判官、検察官とくれば次は弁護士でしょうか。
法廷で裁判が行われる際、被疑者(容疑者といわず被疑者という)の罪を起訴する検察に対し、それを弁護するのが弁護士です。検察は被疑者がどのように悪いことをしたかを論告し、それに相当するの刑を求めます。弁護士はその刑が妥当であるかどうかを吟味し、弁護の立場から軽減を求めます。あるいは被疑の根拠が薄い場合は求刑の撤回を求めます。
裁判を一方的なものにせず、公平を期するために弁護士の責任は重大で、法曹界では検事、裁判官とともにその一翼を担っています。
検事、裁判官は職務としては国家公務員であるのに対し、弁護士は自由業です。国家公務員は国から給料をもらうけれども、弁護士の収入はすべて自分の能力にかかっています。それだけに仕事に対して良くも悪くも真剣です。腕の良い弁護士は相当の収入を上げているのも事実。ただし一方では悪徳弁護士も横行します。
弁護士はその業務を行うにあたって、どこかの弁護士会に入会する必要があります。この弁護士会に入会しないと弁護業務を行うことができません。弁護士自ら犯罪を起こすと弁護士会を脱会させられ、へたすると弁護士の資格までも剥奪されます。
弁護士は事件の扱いに関して専門があるわけではなく、したがってどんな事件でも扱うのが普通です。しかし、弁護士とて人間ですから毎年変わるともいえるすべての法律に精通しているわけではありません。したがっておのずと得意な分野ができてしまうのもやむをえないところ。
離婚や借金など民事が得意な弁護士、お堅い刑事事件が得意な弁護士というのは実際に存在していて、この事件に関してはこの弁護士に頼むと有利にことが運ぶ、なーんていう評判はあながちウソとはいえないのです。
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