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[742]大腸がん

大腸がんが増えています。これは食生活の欧米化により動物性脂肪や糖分の過剰摂取、一方で食物繊維の摂取が少なくなり、大腸への負担が大きくなったことと密接な関わりがあるとされています。確かな原因はまだはっきりとはわかっていませんが、排便時の硬い便の刺激が大腸ポリープを発生させ、ひいては大腸がんの原因になると考えられています。

大腸がんの引き金である大腸ポリープには良性と悪性があり、その80%は腺腫といわれるがんになりやすい悪性ポリープだとされます。ポリープには茸状に根元がくびれた有茎性ポリープと、全体が盛り上がった広基性ポリープとがありますが、有茎性ポリープは一般に良性のものが多く、広基性ポリープは腺腫性のものが多く、がんになりやすいといわれています。

大腸は肛門そばの直腸と、結腸(上行、横行、下行、S状)に分けられますが最もがんができやすいのは、直腸に近いS状結腸で、下行結腸、横行結腸、上行結腸の順に少なくなっていきます。結腸は水分を吸収しますが後になるほど水分が少なくなって便が硬くなるため、その便が腸壁を刺激するからです。

大腸がんの代表的な初期症状は血便です。便が病巣を通過する際に病巣をこするため、便の周りに血が筋のようについたり、便の中に血が混じったりして便が黒っぽくなったりします。さらに進行すると、便秘と下痢を繰り返すなどの便通異常や残便感、腹痛・腰痛・肛門痛、腹部膨満感、貧血などの症状が現れてきます。血便を見て痔疾と間違えやすいので注意を要します。

大腸がんを防ぐにはまずポリープを作らないことです。それには食習慣を含む毎日の生活習慣を正すしか方法はありません。

食生活で気をつけることは

・食物繊維を豊富に含む、野菜、いも、穀類、茸類、海草類などを摂る
・主食はご飯にする
・動物性の高脂肪・高たんぱくの食物を避ける
・1日3食、規則正しく食事をする

生活習慣で気をつけることは

・喫煙しない
・お酒は適量
・規則正しい排便習慣を身につける
・生活リズムを整える
・毎日適度な運動を欠かさない

重要なことは、定期的に健診を受け早期に発見することです。

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