最近新聞やニュースでもよく聞く「懲戒」。大企業の社員や公務員が懲戒処分された、などと言う記事が絶えないですね。
懲戒とは企業内で不始末を起こした場合に、与えられる制裁のことで外部的なことではなく内部的な秩序を守る為に設けられたものです。
懲戒には種類があります。
1)譴責(けんせき)
懲戒処分のうちで一番軽く、始末書などを提出します。
2)出勤停止
使用者側から労働者の就労を拒否するものです。労働していませんから賃金は支払われません。ただし、あまり長い出勤停止は労働者の生活を脅かすので、不当に長い出勤停止は認められません。
3)減給
賃金の一定額を差し引かれる処分です。これはいくらでも引いていいというものではなく、一回の違反については1日分の賃金の半額以内。複数の違反があった場合でもその減給額はその月の賃金総額の1割を超えてはいけないことになっています。(労基法第91条)
4)諭旨免職(ゆしめんしょく)
本人自身からの依願退職を勧めるものです。懲戒解雇に比べれば軽いものの退職を強硬に迫るという意味合いがあります。
5)懲戒解雇
懲戒解雇は一番重い制裁となる解雇処分です。懲戒解雇となった場合は、労働者は退職金がもらえないこともあり、また会社に重大な損害を与えたような場合は民法上の損害賠償に応じる必要もあります。
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最近仕事中にインターネットでネットサーフィンをしていたり、会社の秘密を掲示板にかきこんだり、仕事中にネットによるサイドビジネスに熱中したりしているのは、すべて懲戒にあたる行為ですので、そういうことはやらないよう注意しましょう。