サイトアイコン 知って得する労働法

[076]年休あれこれ(6)勤続年数

 

【勤続年数】
 
年次有給休暇(以下年休)の付与日数は勤続年数によって決められます。したがって勤続年数をどのように計算するかで年休の日数も変わってきます。これは重要な問題ですね。
 
〈期間契約のパートタイマーの場合〉
 
パートタイマーの場合で、期間契約であっても契約を更新して6ヶ月以上使用している場合は、実質的には労働関係が継続しているものと認められます。つまり勤続年数は通算されます。(S63・3・14基発第150号)
 
意図的に契約を中断する目的で、契約更新日を数日の間隔を置いて再契約する場合も継続勤務として認められます。
 
〈定年退職者の再雇用〉
 
定年退職し、その後続けて嘱託社員となる場合があります。定年退職者の嘱託としての再雇用は、単なる企業内における身分の切替えであるとされますので実質的には労働関係が継続していると認められます。したがって勤続年数は通算されます。
 
退職金を支払い、一たん解雇し、その直後に再雇用しているような場合も同様に実質的に労働関係が継続しているものと認められ、勤務年数を通算しなければなりません(S63・3・14基発第150号)
 
ただし解雇と再雇用の間に相当期間があり、労働関係が断絶していると認められる場合はこの限りでないとされます。退職金が支払われたか否かは勤続年数の計算に関する限り直接関係はありません。(S23・5・22基収第1100号)
 
〈新入社員の試用期間〉
 
新入社員の研修や試用期間も勤続年数に含まれます。
 
〈契約社員から正社員になった場合〉
 
契約社員の時の勤続年数と正社員になってからの勤続年数を通算して計算します。
モバイルバージョンを終了